メーゼント®︎はじめました

2020年9月に二次性進行型多発性硬化症に有効性を証明した初めての治療薬が発売されました。

入院しました

昨日から入院して、今日の朝からメーゼント始まりました。

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今日0.25㎎錠1錠、明日も同じ。

導入前に心電図(12誘導)、モニター装着。

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1時間毎の血圧測定6回。

服用2時間後の心電図(12誘導)。

平均してPuls63くらい徐脈にはなりませんでした。

 

とりあえず第一関門は突破しました。

 

しかし、いつモニター外しに来てくれるのかな?

もう消灯したのに(笑)

居場所

今の私を知る人たちはきっと総ツッコミするだろうとは思うのだが……

 

『私はかなり人見知りするんです』

 

まぁ、初対面で新宿駅だったかで待ち合わせした彼女とは、待ってる間に外人さん(黒白)にナンパされるというハプニングもあり、人見知りしている余裕もなかったのですが(笑)

聞かせたかったな〜、妙に発音のいい『No!!』

 

なので、最初から今のように入院生活を楽しめたわけではないのです。

乳飲児を家に置いて、ひとりカーテンの向こうで搾乳する虚しさったら。

塞ぎ込むわ、メソメソするわ。

……まぁ、ちょっと大人しい程度でしかなかったかも知れませんが。

 

もう戻ってこないぞ!!と誓い退院しても、2〜3ヶ月で戻ってきてしまう。

家族にも気を遣うし、精神削られてキツかった時、私に声を掛けてくれたのは当時の師長でした。

(今はもっと偉くなってしまわれ、なかなかお会いできてません)

 

『あなたに頑張るなって言っても無理でしょ?それでいいのよ。お家で頑張って頑張って、身体が辛くなったらここに戻ってくればいい。身体を癒やしてまたお家で頑張って!あなたはここの子なのよ。おかえり。』

 

そう言って抱きしめてくれて。

家で待っている家族にとってはたまったもんじゃないだろうけれど、ここにいていいんだと思えたら少し楽になれたんですよね。

 

まぁ、最近は(13号の)座敷童、牢名主、室長など酷い言われようですけどね。

人の顔を見て『賑やかになるねー♪』と言っていく他の科のドクター。

そんな扱いですよね。

院内のコンビニ店員に『毎度!』って言われる患者とか。

『物品倉庫から空気入れ借りてきて!』とか、物品まで把握している患者とか。

なんだかんだで賑やかでそれなりに楽しい別宅。

 

明後日の朝から帰るんだな。

楽しみだけどさみしい。

でも一週間行ってきます。

入院準備

私は何時如何なる時にでも入院できるように、常に準備万端である。

これは最初の入院がトラウマ級にヒドく、夫に持ってきてもらった入院道具が、なぜこのチョイスになるのか!顔から火が出るほど恥ずかしい入院道具で1ヶ月もの間、羞恥プレイに悶絶したのである。

そのため、入院準備は自分でせねばと思った次第で。

 

2回目の入院から準備は自分でするようになり、あってよかった物、使わなかった物と退院後整理してまた詰め込む。

この繰り返しでベースはほぼ完成しました。

 

でも買い物に行くと、ついつい色々見ちゃって、これ入院中の暇潰しに良さそうだななんて思って買っちゃうのよ。

特に100円ショップや文房具店ね。

 

入院準備とは、必要なものは必要最小限に収め、空いたスペースに如何に無駄を詰め込むか!

これで入院生活の質が決まります。

私の場合、ほとんどがガラクタだけどね。

『雉も鳴かずば撃たれまい』

車いすになりもう7年。

はじめの頃は家では歩いていたりしたんですよ。伝い歩きですが。

しかし転倒することが増えてしまい、ある時受診で『転んじゃった』と主治医に報告したんです。(湿布が欲しくて)

 

そこでこの名言ですよ。

『雉も鳴かずば撃たれまい』

 

まー、クエスチョンマーク飛びまくりですよね。

 

私の中の暗号解読班に出動願うわけであります。

 

『雉も鳴かずば撃たれまい』

→雉は鳴いたから撃たれた

→yoshiは歩いたから転んだ

→……ん?歩くなってこと???

 

私『歩くなっていうこと?』

Dr『ま、そういうことですよね。』

 

わっかりづらっっ!!

 

万事こんな感じなので、面倒ではあるのですが、妙にかわいくもあるのです。

ちなみに歩くなって言ったことは忘れており、家の中では歩いてるんだよね?とちょくちょく確認してきます。

その度『え?車いすで動けるほど家広いの?』って聞かれますが、きっと主治医の家の玄関ロビーくらいの広さじゃないでしょうか?(鼻ホジ)

 

もう少しで入院です。

そしたらまた主治医のかわいさを普及させるべく頑張ります。

(私の担当PTが主に被害に遭います)

 

待ち望んだ入院だけど、たった1週間だけど、ちょっとsentimental

医師との距離感

皆さんにとって医師とはどんな存在でしょうか?

 

かつての私は苦手だと思ってました。

もっとハッキリ言うならば、大嫌いでした。

痛いことをする、嫌なことを言う、偉そうなどネガティブな印象しかなく…

働くようになったら、今度は医師が私の上司になったんですね。

上司ですからね、好ましい相手ではありませんよね。

 

そんな私だから、主治医のことも嫌いでした。

左半身麻痺し、歩行障害、構音障害、嚥下障害まで出ていた私に『どういうつもりできたの?入院したいの?』と言ったあのジジイ。

言葉のチョイスがおかしい、日本語が不自由な人だと理解するまでは、ただただ『失礼な人』という認識でした。

ちなみに上記は『大丈夫?辛そうだね。入院したい?入院した方がいいと思うんだけどな』という気持ちから出た言葉だったらしいです。

知らんがな!(笑)

 

そんなこんなで11年通った診察室。

皆さんはどのように座りますか?f:id:Copaxone16:20210212211204j:image

私の画力で伝わるか微妙ですが、こんな感じではないでしょうか?

私もイメージするところはこんな感じなのですが、何故かいつも違うんですよね、私の場合。

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まぁ、車いすなので用意された椅子には座らず、荷物置きにしているんですけどね。

 

お互いの位置関係からもわかるように、距離感は近いのだと思います。

私は信頼しています。

主治医も私を理解してくれてると思います。

だからこその関係なんだろうと、ありがたく思う反面、面倒くさくもあります。

対等であるためにはそれなりの努力も必要なわけで、病気や薬の知識だとかももちろん必要なんですが、何より難しいのが『あの難解な「日本語」』

 

受診して聞いたことあります?

『雉も鳴かずば撃たれまい』って?(笑)

フィンゴリモドとシポニモド

・フィンゴリモド(イムセラ/ジレニア)

・シポニモド(メーゼント)

今回の変薬で候補に上がったこの2つ。

何がどう違うのでしょうか?

 

身も蓋もない言い方をすれば『違いはない』『同じもの』なのですが、違う名前を付けて発売されている以上、違う物だと私は思っています。

 

フィンゴリモドはそれまでインターフェロン製剤しかなかったこの世界に差した希望の光でした。

インターフェロンが合わない人も多く、再発抑制効果もそんなに高いものではありません。

そして自己注射というのも負担のひとつでした。

そこに現れた経口薬で抑制効果も高いフィンゴリモドは注目の的でした。

当時テレビでも特集されていたのを覚えています。

 

私の友人がそうであるように、フィンゴリモドによって安定した生活を送れている人がいるのを知っています。

しかし、その一方で脱落していった人たちも多くいたことを知っています。

以下は私個人の見解ですが、フィンゴリモドは効きすぎたのだと思います。

悪さをするリンパ球をリンパ節に止めることで再発を抑制するのですが、リンパ球数が下がりすぎ、週5の服用に変え、隔日に変え、服用する日をどんどん減らした結果、それに比例するように増える再発。

フィンゴリモドには0.5㎎という量のものしかなく、細かく量を調整できなかったのも問題だったのかも知れません。

また、半減期の長さも扱いづらい問題点であるように思います。

 

ではシポニモドはどうなのかと言えば、根本的には同じ薬なのです。

違いは大きく3つ。

①SPMSに効果を認めた初めての治療薬であること。

②0.25㎎と2㎎の2つの量があること。

半減期が少し短いこと。

一見問題は解決したかのように見えますが、きっとそうではないのでしょう。

改善したかった『循環器系への副作用』は残ってしまったように。

 

シポニモドはSPMSの患者にとって、また自分に合った治療法に恵まれなかった者にとって希望そのものです。

(今現在、日本においてはSPMSまたはそれが疑われる患者のみの適応ですが、今後拡大される可能性があります)

調べれば調べるほど耳障りのいい情報ばかりヒットします。

でもそれはエビデンスが足りていないことの裏返し。

この薬の評価はこれからです。

 

少しばかり嫌なことを書きましたが、どんな薬にもベネフィットとリスクはあるという至極当たり前のことを再認識し、薬を理解して導入したいと私は思っています。

そして自分で選択した以上はその薬を信じて飲みたいとも。

願わくば、いつかこのDMDジプシー全ての平和的終息を…それぞれに合った治療法が見つかりますように。

はじめましてorお久しぶりです

こんにちは、yoshiです。

以前コパキソンを導入した時にこちらでブログを書いていました。

 

期待して導入したコパキソンでしたが、抑えられなかった再発。

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毎日の注射が痛いだけの苦行となっていました。

コパキソンの唯一最大の敵とも言える『アレルギー』、重くはなかったのは幸いでしたが、私はコパキソンにアレルギーがあり、注射部位反応が強く出てしまっていました。

ヒスタミン系のお薬を最大量飲みながら意地で続けてきたけれど、全く効果がないのは一目瞭然で、諦めるしかありませんでした。

主治医からも『yoshiさんがそう言ったらやめようと思ってました』と言われました。

 

と言っても、選択肢は多くはありません。

抗JCV抗体価3.0というfunkyな数字を叩き出した私には普通にタイサブリを使うことはできません。

残るはテクフィデラとイムセラ(フィンゴリモド)。

どちらも私にはリスクのある選択でした。

そこで、大学病院の専門医に判断を委ねることにしました。

大学病院の先生にはこの夏に使えるようになるであろう新薬を勧められたけれど、私も主治医も今現在において選択する薬ではないなという印象でした。

テクフィデラはどうか?と質問したところ、悪い返事はなかったので、テクフィデラを選択しました。

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テクフィデラの導入は順調でした。

少しお腹が緩くなりましたが、すぐに慣れました。

しかし、導入から7ヶ月で再発しました。

C3.4に病巣確認できました。

入院し、パルス2クールし、リハビリの甲斐もあり、元の生活に戻れました。

治療中中止していたテクフィデラを再開しました。

変薬も視野に入れつつ、もうしばらくテクフィデラで様子を見る予定でした。

ところが再開した途端、紅潮、灼熱感、ピリピリヒリヒリした痛み、悪寒などの副作用が現れました。

少しずつ漸増し、身体が慣れてくれることを願い飲み続けましたが、慣れることはありませんでした。

 

再発することも、進行してしまうことも怖いけれど、普段の毎日が苦痛なのも辛いので、思い切ってやめました。

PSLも今は飲んでいません。

 

コパキソンの導入で入院したのが2016年2月16日。

それから5年後の2021年2月16日にメーゼント導入のため入院します。

この運命的な偶然に引っ張られるように、またブログを書こうと思い立った次第です。

 

はじめましての方も、お久しぶりな方もどうぞよろしくお願いいたします。